「フルバって結局どんな話なの?」「十二支の呪いって、最後どうやって解けるの?」——タイトルと絵柄から学園ラブコメを想像して読み始めた人が、途中で必ず立ち止まるのがこの2つです。
先に結論を書きます。これは「呪いを解く話」ではなく、「呪いにしがみついていた人たちが、手を離す話」です。
だから呪いは魔法や必殺技で破られません。登場人物がひとりずつ、自分の執着を認めていった結果として解けていきます。
この記事では、本田透が草摩家に住み込む第1話から、十二支全員の呪いが解ける最終回まであらすじを順番に整理し、全23巻・第136話の着地点を説明します。
2001年版と2019年版、2つのアニメがそれぞれ原作のどこまでを描いたのかも整理します。
※本ページはAmazonアソシエイト・プログラムのリンク(広告)を含みます。
30秒でわかるフルーツバスケット
- 母を事故で亡くした高校生本田透が、同級生の草摩家に住み込むことになる。
- 草摩家の一部は十二支の物の怪憑き。異性に抱きつかれると、その動物に変身してしまう。
- 十二支に入れない猫憑きが草摩夾。生まれた時から一族に嫌われている。
- 一族を縛るのが当主草摩慊人。呪いは「神」と十二支の結びつきに由来する。
- 全23巻・第136話で完結。十二支全員の呪いが解けるところまで描かれる。
連載は『花とゆめ』1998年16号から2006年24号まで。作者は高屋奈月、出版社は白泉社。
フルーツバスケットはどんな話?
物語は、主人公本田透が森のテントで暮らしているところから始まります。
母の今日子を交通事故で亡くし、父はすでに他界。祖父の家が改築に入ったため、行き場がなくなっていました。
そのテントが建っていたのが、草摩家の土地でした。
そこで透は、同級生の草摩由希と、その親戚の草摩紫呉に出会い、家事をする代わりに住まわせてもらうことになります。
ここで作品の設定が明かされます。
草摩家の一部の人間は、十二支の物の怪に憑かれている。
異性に抱きつかれると、その動物の姿に変身してしまうのです。
由希はねずみ、紫呉は犬。
そして物語の相手役となる草摩夾は、十二支に入れなかった猫です。
この「猫」の扱いがこの作品の中心にあります。
十二支の昔話で、猫はねずみに騙されて宴に行けなかった。
草摩家ではその伝承がそのまま制度になっていて、猫憑きは生まれた瞬間から一族の嫌われ者として扱われます。
つまり透が放り込まれるのは、変身するという奇妙な設定の家ではなく、誰かを下に置くことで成り立っている家です。
透がやるのは呪いを解くことではありません。
一人ひとりに「あなたはそこにいていい」と言い続けることです。
フルーツバスケットのあらすじを順番に整理する

ここから先は結末まで触れます
未読の方は「アニメはどこまで描いたのか」まで飛ばしてください。
前半:十二支のメンバーと、それぞれの傷(1〜8巻あたり)
前半は、透が十二支の憑き物を持つ人たちと順番に出会っていく区間です。
登場のたびに、その人が抱えている問題が出てきます。
自分を女として扱わない家に育った者、親に拒まれた者、他人の心を読んでしまう者。
変身するという設定は、その人の生きづらさを目に見える形にするための装置として使われています。
透の側にも、学校でずっと支えてくれる花島咲と魚谷ありさという2人の親友がいます。
この2人がいることで、透が「聖人だから優しい」のではなく、自分も助けられてきたから人を助ける人物として描かれます。
中盤:夾の正体と、当主・慊人(9〜16巻あたり)
物語が重くなるのは中盤からです。
まず夾の秘密が明かされます。
猫憑きには、腕輪を外すと現れる本来の姿があります。
夾がそれを最も見せたくなかった相手が透であり、その場面がこの作品前半の山になります。
そしてもう一人の中心人物が、草摩家当主の慊人です。
慊人は十二支にとっての「神」にあたる存在で、一族が慊人から離れられないのは、呪いがその結びつきに根ざしているためです。
慊人は暴力的で支配的に振る舞いますが、その裏にあるのは捨てられることへの恐怖です。
女として生まれながら、男として育てられたという生い立ちも、物語の後半で明かされます。
後半:呪いが解けていく(17〜23巻)
後半で起きるのは、戦いではなく離脱です。
十二支の側が一人ずつ、「慊人がいなくても自分は生きていける」と気づいていきます。
その積み重ねが臨界に達したところで、呪いが解け始めます。
最初に解けるのは、いちばん強く縛られていた夾です。
十二支ではないはずの猫が最初に自由になる——この順番そのものが、この作品の答えになっています。
そこから連鎖するように、十二支全員の呪いが解けていきます。
フルーツバスケットの最終回はどうなったのか
ここがこの記事の本題です。
最終話は第136話。
『花とゆめ』2006年24号で連載が終わり、単行本は全23巻(最終23巻は2007年3月19日発売)でまとまっています。
最終回で描かれるのは、呪いが解けたあとの話です。
ここがこの作品の作りの上手いところで、呪いが解ける場面はクライマックスではなく、その後の生活まで描いて終わります。
十二支全員の呪いは解けます。
そして重要なのは、解けた瞬間に全員が喜ぶわけではないという点です。
呪いは苦しみでしたが、同時に自分が草摩家の一員である証でもあったため、失うことに動揺する者も出てきます。
慊人は、当主として残る道を選びます。
支配して繋ぎ止めるのではなく、一族の自由を守る側に立つという形での残り方です。
由希は東京の大学へ進学します。
透に向けていた気持ちが恋愛ではなく「母のような存在への思慕」だったと自分で整理したうえで、自分の相手と自分の道を選びます。
透と夾は、お互いの気持ちを確かめ合って一緒に進みます。
猫憑きとして閉じ込められる運命だった夾が、透と並んで町を出ていく。
呪いを解くことが目的ではなく、呪いが無くなった先で誰と生きるかまで描き切って終わります。
そして最終巻では、透の母・今日子の最期も語られます。
物語の始まりにあった「母の死」に最後にもう一度戻ってきて、透が誰に育てられてここまで来たのかを見せる構成です。
全員が誰かへの執着を手放して、それぞれの生活に散っていく。
少女漫画の完結として、これ以上丁寧な後片付けはなかなかありません。
フルーツバスケットのアニメはどこまで描いたのか
この作品は2回アニメ化されており、どちらを見たかで原作の残り方が大きく変わります。
| シリーズ | 放送 | 話数 | 描いた範囲 |
|---|---|---|---|
| 2001年版 | 2001年7月〜12月 | 全26話 | 原作1〜5巻と、6〜8巻の一部エピソード |
| 2019年版 1st season | 2019年4月〜9月 | 全25話 | 前半(十二支のメンバー紹介まで) |
| 2019年版 2nd season | 2020年4月〜9月 | 全25話 | 中盤(夾の正体・慊人との対立へ) |
| 2019年版 The Final | 2021年4月〜6月 | 全13話 | 呪いが解けて結末まで |
違いははっきりしています。
2001年版を見た人は、物語の序盤しか知りません。
全26話で原作5巻前後までしか進んでおらず、しかも当時は原作が連載中だったため結末も描かれていません。
原作でいうと6巻あたりから、まだ大半が残っている状態です。
2019年版を見た人は、結末まで知っています。
1st・2nd・The Finalの合計63話で、原作の最終回まで映像化されています。
作者の高屋奈月が総監修として参加し、原作に忠実に作られたシリーズです。
さらに劇場版『フルーツバスケット -prelude-』(2022年2月18日公開)があります。
こちらはTVシリーズの総集編に加えて、透の母・今日子と父・勝也の物語、そして本編後のエピソードが新規に描かれています。
原作を読んだ人でも見る意味があるのはこの作品です。
続編として『フルーツバスケットanother』(全4巻)も刊行されています。
本編の登場人物の子ども世代を描いた別シリーズなので、読む順番は本編のあとで問題ありません。
全23巻のリストと揃え方はフルーツバスケットは全23巻で完結!アニメはどこまで?にまとめています。
同じ路線を探すなら少女漫画のおすすめと恋愛漫画おすすめ、泣ける作品でまとめて選びたいなら泣ける漫画おすすめ、完結作を一気に読みたいなら完結漫画おすすめが参考になります。
作品情報

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作者 | 高屋奈月 |
| 出版社・レーベル | 白泉社(花とゆめコミックス) |
| 掲載 | 『花とゆめ』1998年16号〜2006年24号 |
| 巻数 | 全23巻(最終23巻は2007年3月19日発売)/愛蔵版 全12巻 |
| 話数 | 全136話 |
| TVアニメ | 2001年版(全26話)/2019年版 1st・2nd・The Final(2019〜2021年・計63話) |
| 劇場版 | 『フルーツバスケット -prelude-』(2022年2月18日公開) |
| 続編 | 『フルーツバスケットanother』全4巻 |
出典:Wikipedia『フルーツバスケット』、TVアニメ「フルーツバスケット」公式サイト(2026年9月時点)
よくある質問
フルーツバスケットの最終回はどうなりましたか
十二支全員の呪いが解け、それぞれが新しい生活に進むところまで描かれます。慊人は支配する当主から一族の自由を守る側へ、由希は東京の大学へ、透と夾は互いの気持ちを確かめて一緒に町を出ます。最終巻では透の母・今日子の最期も語られます。
十二支の呪いはどうやって解けたのですか
戦いや儀式ではありません。十二支の側が一人ずつ「慊人がいなくても生きていける」と気づいていき、その積み重ねの結果として解けます。最初に解けるのは、もっとも強く縛られていた猫憑きの夾です。
透は由希と夾のどちらと結ばれますか
夾です。由希が透に向けていた感情は恋愛ではなく、母のような存在への思慕だったと本人が整理し、由希は別の相手と自分の道を選びます。
呪いが解けたのは何巻ですか
物語の終盤、20巻台に入ってからです。全23巻のうち最後の数巻が「呪いが解けていく過程と、その後の生活」にあてられており、解ける場面が最後のページではないのがこの作品の特徴です。
2001年のアニメは原作のどこまでですか
全26話で原作1〜5巻と、6〜8巻の一部エピソードまでです。当時は原作が連載中だったため結末も描かれていません。2001年版だけを見た方は、原作の大半がまだ残っている状態です。
2019年のアニメを見たら原作を読む意味はありますか
2019年版(計63話)は原作の最終回まで映像化しているため、結末を知るという目的では原作は不要です。ただし劇場版『prelude』で描かれた透の両親の物語や、続編『フルーツバスケットanother』(全4巻)は別に用意されているので、その先を読む余地は残っています。
まとめ
- 母を亡くした本田透が草摩家に住み込み、十二支の物の怪憑きと暮らすことになる話
- 十二支に入れない猫憑きの夾が、生まれた時から一族に嫌われている構造が物語の核
- 呪いは当主慊人と十二支の結びつきに由来し、離れられると気づくことで解けていく
- 最初に解けるのは猫憑きの夾。そこから十二支全員に連鎖する
- 全23巻・第136話で完結。2019年版アニメ(計63話)は原作の最終回まで映像化済み
呪いを倒すのではなく、しがみつくのをやめる話。だから最終回が戦いではなく、それぞれの引っ越しと進学で終わるのだと思います。


コメント